イサキ 〔イサキ属〕 いさき科 学名:Parapristipoma trilineatum
 
イサキは、海底が急傾斜になっている海藻の多い岩場で群をなしていることが多い。昼間は海底の岩陰などに潜んでいるが、暗くなると餌を探しに出るようになり海面近くまで回遊してくる。群れの上部に大型の個体がいるので、腕のいい漁師はそれをねらって釣り上げるという。同じ夜でも、満月の夜は海面が明るいのであまり活動しないようで、定置網でとれたイサキの漁獲量を毎日調べた結果では、新月と比べると、月夜に魚獲される量は、はるかに少ないという。イサキは6月から9月にかけて産卵する。卵は1mmたらずの大きさで、生み出された後はばらばらになって水中を漂い、1日あまりでふ化する。全長が3pぐらいでは体全体にはまだ色がなく、しま模様だけが現れてくる程度であるが、5cmになると全体に色がついて、イサキの幼魚特有の茶褐色の縦じまが体に現れる。イノシシも子どもの時期には茶褐色の体に縦じまがあり、ウリンボウと呼ばれているので、イサキの幼魚をウリボウと呼ぶ地方がある。成長すると縦じまは消える。魚のほとんどは小さい時には群れを作るが、イサキの幼魚も大きな群れを作っている。1年で約13cm、2年で25cm、3年で30cmになり成熟する。最大で50cm近くになる。産卵の最盛期に当たる6月下旬から7月上旬頃のイサキは、最も脂がのって食べごろである。煮付け、刺身、塩焼きと何にしてもおいしく食べることができる。