(松島)八木さんは、普段もこのようにお客様のお部屋へ足を運ばれてお話するのですか? (八木)部屋へ行くことは全くしないですね。「呼んできてくれ」とおっしゃるお客様もおられますが、そういう方には 「お帰りの際にご挨拶致します」とお伝えします。 カウンターのお店ですと、お客様と向かい合わせでお話しをするのがひとつの接点ですが、うち(待月楼)は料理屋というスタイルでやっているので料理を運ぶ女性を通して、お客様がどのような反応をしているかなど、コミュニケーションをとっています。 (松島)それもひとつのポリシーだと思うのですが、なぜお客様のまえに顔をお出しにならないのですか? (八木)それは、簡単なことです。お客様がひとつの部屋という空間の中で楽しく会食していらっしゃる時に我々が入ってしまうと、その時点でその空間というものが崩れてしまうんです。そうなると、お客様も我々に気を遣ってしまいますし、我々もひとつの流れを止めてしまうのではないかということを配慮し、お食事されているときは顔を出さないことにしております。 (松島)そういう訳なんですね。お客様に充分に満足して頂くために、しっかりとした考えもお持ちになっていらっしゃるんですね。ちなみに、ここ待月楼には外国のお客様もお見えになりますよね? (八木)もちろんです。